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【2026/08/12】IBMの復活と高配当の魅力:BofAが2026年Q3のトップピックに選ぶ理由

本日は、バリュー投資家にとって魅力的な選択肢となっているIBM(ティッカーシンボル:IBM)について、最新の動向と投資価値を分析します。

記事の要約

項目内容
主要テーマIBMの事業転換と高配当バリュー株としての魅力
BofAの評価2026年第3四半期のトップピック銘柄の一つに選出、投資判断は「買い」を維持
業績の現状2026年Q2はインフラ部門の弱含みにより減収となったが、ソフトウェア部門は堅調
成長ドライバー「watsonx」AIプラットフォームとハイブリッドクラウド(Red Hat等)への注力
配当の実績30年連続増配を誇る「配当貴族」であり、利回りは約3%前後で推移し安全性が高い

〜 BofA(バンク・オブ・アメリカ)による最新の評価 〜

2026年に入り、AIやクラウド関連のハイテク株が市場を牽引する中、BofA証券はIBMを2026年第3四半期のトップピック銘柄の一つとして選出しました。BofAはIBMに対して「買い」の投資判断を維持しています。

※1: BofA Securitiesのリサーチレポートおよび各社金融メディアの報道に基づく。

〜 なぜ今、IBMが注目されるのか 〜

IBMは過去数年間、低成長に苦しんでいましたが、ハイブリッドクラウドとAIプラットフォーム企業への構造改革を強力に推し進めてきました。特に、企業向けAIプラットフォームである「watsonx」の展開や、Red Hatを中心としたソフトウェア事業が収益の柱となりつつあります。BofAは、このようなソフトウェア需要の底堅さと、将来的な量子コンピューティング分野でのポテンシャルを高く評価しています。

〜 2026年第2四半期決算の振り返りと市場の反応 〜

しかしながら、IBMの直近の業績は決して順風満帆というわけではありません。2026年7月に発表された第2四半期決算では、売上高が172億ドル(前年同期比1%増)にとどまり、市場予想を下回りました。

〜 インフラ部門の一時的な逆風 〜

この決算未達の主な要因は、インフラストラクチャー部門の不振です。特に、メインフレーム(IBM Z)の販売サイクルが終盤に差し掛かったことや、顧客企業がAIサーバー等へIT投資の優先順位をシフトさせた影響を受け、同部門の売上は7%減少しました。これを受け、BofAは目標株価を従来の330ドルから280ドルへ引き下げるなど、短期的には慎重な見方も広がっています。

〜 配当貴族としての圧倒的な安定感 〜

業績の波はありつつも、長期投資家がIBMに注目すべき最大の理由は、その強固な株主還元姿勢にあります。

〜 30年連続増配の実績と強固なキャッシュフロー 〜

IBMは30年連続で配当を引き上げている「配当貴族」企業です。現在の配当利回りは約2.8%から3.2%の範囲で推移しており、米国株の中でも魅力的な水準にあります。ハードウェア部門の減速にもかかわらず、ソフトウェアとコンサルティング事業が生み出すフリーキャッシュフローは非常に潤沢であり、配当の安全性は極めて高いと専門家からも評価されています。

※2: 過去の配当実績および企業のフリーキャッシュフロー報告に基づくデータ。

〜 Rirori’s Eye(編集部の視点) 〜

ウォーレン・バフェットのバリュー投資の観点から見ると、現在のIBMは非常に興味深い立ち位置にあります。かつてバフェット自身もIBMに投資し、後に撤退した歴史がありますが、現在のIBMは当時とは異なり、クラウドとAIを中心とした「ソフトウェア企業」へと確実な変貌を遂げています。

市場の資金が派手なAI半導体銘柄(NVDAやSMCIなど)に集中し、ボラティリティが高まる中で、IBMのような安定したキャッシュフローと高い配当利回りを持つ企業は、ポートフォリオの「安全域(Margin of Safety)」を確保するための優れた選択肢となります。短期的にはメインフレームの販売サイクルによる逆風があるものの、watsonxの普及とハイブリッドクラウドの需要拡大という長期的な成長ストーリーは崩れていません。成長株の熱狂から少し距離を置き、安定したインカムゲインを狙う投資家にとって、IBMは再びポートフォリオのコアとして検討する価値がある銘柄と言えるでしょう。