〜 売上高2,000億ドル突破、AWS成長率18四半期ぶり最高速と自社AIチップTrainiumの急拡大 〜
米EC・クラウド大手アマゾン・ドット・コム(Amazon.com, Inc. / AMZN)は2026年7月30日(米東部時間市場終了後)、2026年第2四半期(4月〜6月期)の四半期決算を発表しました。
主力のクラウド部門「Amazon Web Services(AWS)」の売上高は前年同期比37%増の422億ドルに達し、過去18四半期で最も高い伸び率を記録しました。また、2026通期の設備投資額(CapEx)を約2,200億ドルに上方修正し、AIインフラへの巨額投資が明確な収益となって結実していることが証明されました。
本記事では、アマゾンの最新決算のハイライトとAWSの成長要因、そして今後の株価見通しについて解説します。
項目 / 内容 概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 純売上高(Net Sales) | 2,006億ドル(前年同期比 +20%増)※1 |
| 営業利益(Operating Income) | 275億ドル(前年同期比 +43%増)※1 |
| AWS売上高 | 422億ドル(前年同期比 +37%増 / 18四半期ぶり最高成長)※1 |
| 自社AIチップ売上(年換算) | TrainiumおよびGraviton事業が各250億ドル年換算レート達成※2 |
| 2026年設備投資額(CapEx) | 約2,200億ドルに上方修正(AIデータセンター拡大を牽引)※2 |
〜 AWS売上高422億ドル・前年比37%増の再加速と自社AIチップの躍進 〜
今回の決算における最大の好材料は、クラウド部門であるAWSの劇的な成長再加速です。
AWSの四半期売上高は422億ドルに達し、年換算売上ランレートは1,690億ドル(約26兆円規模)に拡大しました。企業のAIモデル構築・運用需要が爆発するなか、同社が独自開発したAI学習・推論用チップ「Trainium」および汎用CPU「Graviton」事業の売上高はいずれも年換算250億ドルを突破しました。
高価な汎用GPUに依存せず、自社チップによる電力効率とコスト削減を追求したAWSの戦略が、大手エンタープライズ顧客の大量採用を引き寄せています。
〜 2,200億ドルのAI CapEx投資と収益化への回答 〜
株式市場が懸念していたメガテック企業の「過剰なAI CapEx投資」に対し、アマゾンは力強い業績で回答を示しました。
同社は2026年通期の設備投資(CapEx)計画を約2,200億ドルへと増額発表しました。大規模なインフラ投資に伴い自由キャッシュフロー(FCF)は一時的にマイナス76億ドルとなりましたが、売上高2,000億ドル突破と営業利益43%増という圧倒的な収益力により、投資が確実にリターンを生み出していることが実証されました。
また、AIスタートアップであるAnthropicへの出資に関連する営業外利益(534億ドル)も寄与し、希薄化後EPSは5.75ドルと市場予想を大きく上回りました。
〜 Rirori’s Eye(編集部の視点) 〜
アマゾンは、Eコマース事業のフルフィルメント効率化による利益率改善と、AWSのAIクラウド需要という2つの最強の成長エンジンを完全に噛み合わせています。
年換算2,200億ドルにおよぶインフラ投資は競合他社に対する絶大な参入障壁(モート)を形成しており、AI時代の基盤インフラ銘柄としてMicrosoft AzureやGoogle Cloudと並び、株価のさらなる高値更新が期待される本命銘柄と言えます。
※1: 決算数値および売上高内訳はアマゾン公式2026年Q2 IR発表資料に基づきます。
※2: 自社チップ年換算レートおよびCapEx見通しは経営陣の決算電話会見コメントに基づきます。
