〜 非農業部門雇用者数10万人増予想と日米金利差縮小に伴う150円台ドル円相場への対応策 〜
米労働省は2026年8月7日(米東部時間午前8時30分)、株式・為替市場が最も注目する「7月非農業部門雇用者数(NFP)」および失業率を発表します。
前月(6月)の雇用者数が5万7,000人増にとどまり労働市場の減速が鮮明となるなか、市場では9月16〜17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ転換(ピボット)が決定的との見方が強まっています。
本記事では、7月雇用統計結果が与える9月利下げシナリオ、日米為替介入を経たドル円(USD/JPY)相場の見通し、日本の個人投資家が取るべき米国株ポートフォリオ戦略について解説します。
項目 / 内容 概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 7月米雇用統計予想 | NFP +10万〜12万人増予想 / 失業率 4.2%〜4.3%維持予想※1 |
| 9月FOMC利下げ確率 | 利下げ転換(ピボット)決定シナリオ高まる※1 |
| ドル円(USD/JPY)レンジ | 150円〜155円台への緩やかな円高・ドル安推移※2 |
| 日銀(BOJ)金融政策 | 追加利上げ観測の継続による日米金利差の縮小※2 |
| 米国株投資戦略 | 為替ヘッジ検討とハイテク成長株・高配当株の分散積立 |
〜 労働市場の減速と9月FOMC利下げ転換シナリオ 〜
米国の労働市場は、パンデミック後の過熱感が完全に収束し、緩やかなソフトランディング(軟着陸)軌道へと移行しています。
6月のNFPが5.7万人増と低調だったことに続き、7月も10万〜12万人増程度の安定したペースにとどまる見込みです。インフレ率が目標の2%台に向けて確実に低下するなか、パウエルFRB議長および高官らは「労働市場の過度な冷却を防ぐための予防的利下げ」を視野に入れています。
市場関係者の間では、9月FOMCでの25bp(または50bp)の利下げ開始を織り込む動きが定着しており、2026年後半を通じて複数回の利下げが行われるシナリオがメインシナリオとなっています。
〜 日米為替介入の余波とドル円(USD/JPY)150円台の見通し 〜
為替市場では、7月31日に実施された日米財務当局による共同介入(Coordination Intervention)を受け、164円台まで進行していた歴史的な円安・ドル高トレンドが一変しました。
FRBの9月利下げ観測と日銀(BOJ)の追加利上げ姿勢が重なることで、日米の金利差は中長期的に縮小に向かいます。今後は1ドル=150円〜155円台を中心とした緩やかな円高・ドル安レンジへの移行が予想されます。
過度な円安局面が終了することで、日本の輸入コストが低減し、日本国内の個人消費にとってもプラスのシグナルとなります。
〜 Rirori’s Eye(編集部の視点) 〜
ドル円相場が円高方向にシフトする局面では、円建てでの米国株評価額が短期的には目減りして見える可能性があります。
しかし、FRBの利下げは米国の株式市場全体のバリュエーションを押し上げ、ハイテク・AI関連株の成長力を強固にするファンダメンタルズ上の強力な追い風となります。新NISAなどを活用した定額積立(ドルコスト平均法)を継続し、為替の変動リスクを分散させながら米国株の構造的成長を享受する戦略が最も賢明と言えます。
※1: 7月米雇用統計予想数値およびFOMC利下げ確率は米労働省労働統計局およびCME FedWatchデータに基づきます。
※2: ドル円相場見通しおよび日米金利差動向は主要金融機関の為替アナリストレポートに基づきます。

