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米CPIの見出しは何を比べているか:前月比・前年比・コアの読み分け

米CPIの見出しには、前月比と前年比、総合とコアが並びます。9月分の発表資料を実例に、それぞれが何と何を比べた数字なのかを、米労働統計局の原文で確かめました。

机の上のかごにパンや牛乳、野菜が入っていて、かごの外にりんごと赤い携行缶が、珊瑚色の縁取りで離して置かれている

要点

  • CPIの見出しには、前月比(季節調整済み)と前年比(季節調整前)が並び、別の比べ方の数字です
  • 9月分は、総合が前月比+0.6%・前年比+3.7%、コアが前月比+0.3%・前年比+2.6%でした
  • コアは、食品とエネルギーを除いた総合指数です
  • 季節調整済みの数字は、後から最大5年間修正されうる一方、標準のCPI-Uの指数は発表後に修正されません
  • 見出しの次に、コアと内訳(住居費・食品・エネルギー)を同じ資料で確かめます

読む順番

  1. 冒頭の1段落を読む発表資料の最初の段落

    前月比か前年比か、季節調整済みか

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  2. コアの段落を読む「all items less food and energy」の文

    前月比、前年比

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  3. 内訳を読む住居費・食品・エネルギーの段落

    項目ごとの前月比

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  4. 修正のルールを確かめるBLSのCPIのQ&A

    季節調整済みと季節調整前の違い

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  5. 次の発表日を確かめる発表資料の最後の予定

    次回の発表日

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この記事は、2026年10月28日に、米労働統計局(BLS)の消費者物価指数(CPI)の9月分の発表資料と、BLSのCPIに関するQ&Aを読み直して確かめた内容をもとに書いています。市場の予想や、金利・株価・為替の動きの報道は使っていません。

見出しの数字は何と何を比べているか

9月分は、2026年10月14日の発表です(出典1)。見出しに並ぶ数字を、比べ方ごとに分けて表にしました。

指標

前月比(季節調整済み)

前年比(季節調整前)

総合

+0.6%

+3.7%

コア

+0.3%

+2.6%

総合の前月比は、8月が+0.4%、9月が+0.6%でした。コアの前月比は、8月も9月も+0.3%でした(出典1)。前年比の総合は、8月までの12か月が3.4%、9月までの12か月が3.7%です(出典1)。

前月比は、季節の影響を除いた数字で、前年比は、季節調整前の数字です(出典1)。BLSのQ&Aでは、季節調整済みの数字は、毎年ほぼ同じ時期に同じ大きさで起きる季節の影響を除いたもの、季節調整前の数字は、そのままの価格変化だと説明されています(出典2)。つまり、前月比と前年比は、比べる相手も、季節の扱いも違う数字です。

コアは何を除いているか

コアは、食品とエネルギーを除いた総合指数です。BLSのQ&Aには、食品とエネルギーの価格は変動が大きいため、これを除いた数字を基調的なインフレ率として見る人がいる、と書かれています(出典2)。

内訳を見ると、9月はエネルギーが前月比+5.2%(8月は+2.1%、うちガソリンは9月に+9.1%)、住居費が+0.4%(8月は+0.3%)で、食品は変わりませんでした(出典1)。

項目

8月の前月比

9月の前月比

エネルギー

+2.1%

+5.2%

住居費

+0.3%

+0.4%

総合とコアの差の一部は、エネルギーと食品を含むかどうかの違いです。ただ、BLSの資料で確かめたのは、各項目の数字であり、差の原因をどの項目がどれだけ説明するかまでは確かめていません。

数字は後から変わるのか

BLSのQ&Aには、標準のCPI-UとCPI-Wの指数は、広く使われる契約や年金の調整に使われるため、発表後に修正されない(「final when issued」)とあります。一方で、季節調整済みの数字は、元の発表から最大5年間修正されうるとされています(出典2)。発表資料にも、季節調整済みの数字は最大5年修正されうること、2021〜2025年の季節要因は2026年1月に改定されたことが書かれています(出典1)。

雇用統計のNFPの記事では、見出しの数字が次の発表で変わる例を見ました。CPIでも、前月比の見出しは季節調整済みなので、後から変わる可能性があります。前年比のもとになる季節調整前の指数は、修正されません。

いまの自分のルール

CPIの見出しを見たら、前月比か前年比か、季節調整済みかを確かめる。次に、コアと内訳を同じ資料で読む。

まだ分からないこと

  • 9月分の季節調整済みの前月比が、今後の改定でどう変わるのか(確認できていません)
  • 総合とコアの差を、どの項目がどれだけ説明しているのか(今回確認できたのは、各項目の数字だけです)
  • 項目ごとのウェイト(CPIの全体の中での重み)の大きさ(今回は確認していません)

Rirori's Eye

次に確かめたいのは、2026年11月10日の10月分の発表です(出典1)。8時30分(米国東部時間)の発表で、米国の夏時間が11月1日に終わるため、日本時間では22時30分になります(私の計算です)。9月分でやったように、総合とコアの前月比・前年比を表に並べ、エネルギーと住居費が9月からどう動くかを見ます。

出典

  1. Consumer Price Index - September 2026 — 米労働統計局(BLS) / 2026-10-14 8:30 ET発表(2026-10-28時点で最新)
  2. Consumer Price Index Questions and Answers — 米労働統計局(BLS) / 2026-10-28確認