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配当の「未定」「-」「0.00」は何が違うか:決算短信の配当欄の読み方

決算短信の配当欄には、数字のほかに「未定」「-」「0.00」が出てきます。東証のガイドブックの記載ルールと、実例の短信の表を照らして、書き分けを確かめました。

机の上に置かれた枠線だけの書式の紙。空欄の枠と斜線の枠、金貨が一枚載った枠、珊瑚色で縁取られた枠が並び、横にペンと金貨の山がある

要点

  • 短信の配当欄の「-」は、1つの意味ではありません。書かれた場所で意味が違います
  • 配当しない基準日は、定款に四半期配当の定めがあれば「0.00」、なければ「-」と書くルールです
  • 配当予想額が未定か算出していないときは、「-」を書くか欄を削除し、その旨を書くことが考えられる、とされています
  • 配当支払開始予定日が未定なら「未定」、配当を行わないなら「-」と書きます
  • 無配の決定も適時開示の対象で、軽微基準はありません

読む順番

  1. 表紙の「配当支払開始予定日」を読む決算短信の表紙

    日付か、「未定」か、「-」か

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  2. 「配当の状況」の表を列ごとに読む決算短信 サマリー情報 2.配当の状況

    数字、「0.00」、「-」、灰色の欄のどれか

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  3. 合計が足し算と合うか確かめる年間配当金の合計の列

    各期末の合計と合計欄の一致

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  4. 表の下の(注)と特記事項を読む「直近に公表されている配当予想からの修正の有無」

    修正があるか、別の開示資料への案内があるか

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  5. 記号の書き分けのルールを原文で確かめる東証 会社情報適時開示ガイドブック 決算短信の記載上の注意

    「0.00」「-」「未定」の使い分け

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この記事は、2026年10月28日に、東京証券取引所の「会社情報適時開示ガイドブック」(2026年7月版)と、ダスキンの2027年3月期第1四半期決算短信を読み直して確かめた内容をもとに書いています。ダスキンは、予想PERの記事と同じ会社で、表の読み方を示す実例として使うだけです。同社の評価はしません。

短信の配当欄に出てくる記号

ガイドブックには、決算短信に何をどう書くかが決められています。配当まわりの記号を拾うと、次のようになります(出典1)。

場所

こう書く場合

書く記号

ガイドブックのページ

表紙の配当支払開始予定日

日付が未定

未定

300

表紙の配当支払開始予定日

期末配当を行わない

-

300

配当の状況

配当しない基準日で、定款に四半期配当の定めがある

0.00

303

配当の状況

配当しない基準日で、定款に四半期配当の定めがない

-

303

配当予想

予想額が未定、または算出していない

「-」を書くか欄を削除し、その旨を書くことが考えられる

304

最後の行は、「こうしなさい」ではなく「考えられる」という書き方です。会社によって、書き方に幅があるということだと私は読みました。

配当しない基準日でも、「0.00」と書く場合と「-」と書く場合があり、どちらになるかは定款の定めで分かれます(出典1)。「-」を見たときに、配当がゼロという意味だと決めつけないほうがよさそうです。

実例の表を読む

ダスキンの2027年3月期第1四半期決算短信(2026年8月10日)の「配当の状況」は、次の表でした(出典2)。単位は円です。

行

第1四半期末

第2四半期末

第3四半期末

期末

合計

2026年3月期

-

50.00

-

68.00

118.00

2027年3月期

-

灰色

灰色

灰色

灰色

2027年3月期(予想)

灰色

60.00

-

75.00

135.00

合計は、足し算と合っています。2026年3月期は50.00と68.00で118.00、2027年3月期の予想は60.00と75.00で135.00です(私の計算です)。

第1四半期末と第3四半期末に「-」が並んでいます。四半期短信の表紙のルールには、当四半期末を基準日とする配当を行わない場合は「-」と書く、とあります(出典1、332ページ)。ただ、この「-」がどの理由で書かれているのか、定款に四半期配当の定めがないからなのかは、短信には書かれていません。私は、ここから先は断定しないことにしました。灰色の欄の意味も、今回確認した資料には書かれていません。

表紙の「配当支払開始予定日」にも「-」がありました(出典2)。ガイドブックでは、四半期短信の表紙の「-」は、当四半期末を基準日とする配当を行わない場合に書く記号です(出典1、332ページ)。

「未定」のとき、何が起きるか

配当予想額が未定のときに、何と比べるかについて、ガイドブックには次のように書かれています。決算短信等の開示日に配当を決めた場合、その額が直近の配当予想と同額なら、短信の「配当状況」欄の記載で足ります。配当予想を開示していない場合や、未定として開示している場合は、直前事業年度の配当実績額と比べます(出典1、119ページ)。

また、配当を行わない(無配)と決めたときも、適時開示の対象です。剰余金の配当には軽微基準がなく、直前の年度に配当があったかどうかや、予想があったかどうかにかかわらず、開示が必要とされています(出典1、119ページ)。期中に有配の予想を出していて無配に決めた場合は、「期末配当(無配)に関するお知らせ」のように、無配だと分かる表題にするよう求められています(出典1、353ページ)。

配当予想そのものにも軽微基準はないため、予想を修正した場合は、その内容を開示することになっています(出典1、352ページ)。ダスキンの短信の(注)にも、配当予想の修正の有無と、別の開示資料への案内が書かれていました(出典2)。

いまの自分のルール

配当欄の「-」を見たら、場所を確かめる。表紙か、配当の状況か、予想の行か。理由は、(注)や別の開示資料で確かめる。

まだ分からないこと

  • Yahoo!ファイナンスなどの株価サイトで、配当予想が未定の銘柄がどう表示されるのか(確認できていません)
  • ダスキンの「-」が、定款の定めによるものかどうか(短信には書かれていません)
  • 灰色の欄が何を表しているのか

Rirori's Eye

次に確かめたいのは、配当予想が「未定」と書かれている短信の実物です。今回の実例は、数字が入っている短信でした。「未定」と書かれた短信を見つけて、表の記号と、(注)の書き方を、ガイドブックと照らしてみます。

出典

  1. 会社情報適時開示ガイドブック(119ページ「剰余金の配当」、300・303・304・305・332ページ「決算短信の記載上の注意」、352・353ページ「配当予想、配当予想の修正」) — 東京証券取引所 / 2026年7月
  2. 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) — 株式会社ダスキン / 2026-08-10